東京で豊かな生活を送るために必要な年収と生涯賃金はどれぐらい?

日本人の平均年収が400万円強ですが、東京都だけを見れば平均年収は600万円を超えます。年収600万円あれば、もちろん生きていくには十分な金額です。

しかし、東京都でお金の不安を感じるなく豊かな生活を送るためには、年収600万円ではたして足りるのでしょうか?

いろいろなサイトで「人生で必要な費用」をシミュレーションしていますが、それらはあくまでも「平均的な人生を送った場合」にかかる人生の費用です。
 

  • 東京都で豊かな生活を送るためには実際にどれぐらいの費用が人生で必要なのか。
  • そして、年収でどれぐらいの金額を稼げば豊かな人生を送ることができるのか。

そんな疑問を解消するために、「豊かな生活」のモデルケースを想定して、東京都で豊かな生活を送るにはどれぐらいの年収を稼げばいいのかをシミュレーションしてみました。
 

※ちなみに、私が男性なので男性目線でのシミュレーションになります。「豊かな生活」の前提も私の独断と偏見に基づきます。異論・反論はコメントまでどうぞ(もちろん共感も歓迎です)。
スポンサーリンク

 

豊かな生活のモデルケース(男性目線)

今回のシミュレーションでは、以下のような人生を想定しました。生活費や子供の教育費用、娯楽などすべての点において平均的な生活よりもワンランク~ツーランクぐらい上の生活を想定して費用をシミュレーションしています。

豊かな生活のモデルケース

  • 23歳で社会人スタート。
  • 30歳で結婚。
  • 32歳で1人目、34歳で2人目を授かる。
  • 2人目の子供が生まれてから港区で90平米の戸建て住宅を購入。
  • 子供は2人とも幼稚園から大学まで私立に進学。
  • 毎年1回は家族で海外旅行。
  • 自動車は子供が生まれた時に初めて購入し、その後は12年おきに買い替え
  • 平均寿命よりもちょっと長めの85歳まで生きる

豊かな生活を送るために必要な費用をシミュレーションしてみた

人生でかかる大きな費用として(1)生活費用、(2)住宅費用、(3)結婚費用、(4)子供の教育費用、(5)自動車関連費用、(6)海外旅行費用の6項目について、「豊かな生活」のために必要な金額をシミュレーションしてみました。

 

1.生活費用

53d8ef3efebc8ae129e190f5c8fc61da_s

総務省の家計調査によると、2016年の家計の平均的な消費支出は2人以上の世帯だと月282,000円、単身世帯だと159,000円でした。

ここから後で別に計算する住宅費用、教育費用、自動車費用を差し引くと、2人以上の世帯は月234,000円、単身世帯は月131,000円の費用が平均的な生活費としてかかります。

平均的な日本人の生活費用(住宅・教育・自動車費用を除く)

  • 2人以上の世帯→234,000円
  • 単身世帯→131,000円

 

しかし、これはあくまでも日本全国の平均なので、物価の高い東京都内で豊かな生活を送ろうと思ったらこの金額では全く足りません。

細かい計算の過程は省きますが、豊かな生活を送るためには人生のステージ別に以下の金額の生活費がかかると想定します。

東京都で豊かな生活を送るためにかかる生活費(住宅・教育・自動車費用を除く)

  • 23歳で社会人になってから結婚する30歳までの8年間(1人分)→月20万円
  • 31歳で結婚してから2人の子供が独立する57歳までの27年間(夫婦+子供の分)→月40万円
  • 58歳から85歳で死ぬまでの28年間の生活費(夫婦の分)→月30万円
  • 死ぬまでにかかる生活費の合計→約2億5千万円

 

2.住宅費用

2e06d2d667bddbe65f08022cd8ba41c0_s

東京都の家賃相場は住む場所によって大きな差がありますが、人気がある千代田区、中央区、港区の家賃相場は以下の図の通りです(2017年5月時点)。

千代田区・中央区・港区の家賃相場
tokyo_rich_life_001
出所:SUUMO
 

上図の都心3区の家賃相場を参考にして、豊かな生活では以下の住宅費用がかかることを想定します。

都心3区の良い家で暮らすためにかかる住宅費用(賃貸住まいの場合)

  • 23歳で社会人になってから結婚する30歳までの8年間→月10万円
  • 31歳で結婚してから2人目の子供が生まれる34歳までの4年間→月20万円
  • 35歳から85歳で死ぬまでの51年間→月32万円
  • 死ぬまでにかかる住宅費用の合計→2億1,500万円

 

こうやってずっと賃貸で暮らすことを想定して計算すると、かなり高い金額がかかりますね。さすがにこれだともったいない気がするので、2人目の子供が生まれる34歳までは賃貸住まい、その後は4人暮らしでも十分な広さ(90平米)の家を購入することを前提にシミュレーションしてみます。

専有面積や築年数などの細かい条件を設定して不動産相場を調べることができるHowMaによれば、東京都港区で専有面積90平米、築10年の物件の価格はマンションだと8,500万~1億円、戸建て住宅だと1.2~1.5億円ぐらいするようです。
 

1.2億円の戸建て住宅を購入することを想定して、人生でかかる住宅費用を以下のように計算してみました。

都心3区の良い家で暮らすためにかかる住宅費用(賃貸住まいの場合)

  • 23歳で社会人になってから結婚する30歳までの8年間→月10万円
  • 31歳で結婚してから2人目の子供が生まれる34歳までの4年間→月20万円
  • 35歳で90平米の戸建て住宅を購入→1億4,700万円(住宅価格1億2千万円、金利は35年固定で1.2%と想定)
  • 死ぬまでにかかる住宅費用の合計→1億6,600万円

※住宅ローンの返済シミュレーションはイー・ローンのサイトを使用しました。

 

3.結婚費用

618f5b9753e9a326024e7f50f4084511_s

ゼクシィ調べによれば、結婚にかかる平均的な費用は以下の通りです。

結婚にかかる費用の合計(平均的な結婚式の場合)

  • 結婚式にかかる費用(挙式・披露宴など):360万円
  • 婚約関連の費用(婚約指輪、結納金など):160万円
  • 新婚旅行の費用:70万円
  • (ご祝儀の収入:230万円)
  • 平均的な結婚費用(上記合計):360万円

 

「豊かな生活」では豪華な結婚式(500万円)、結婚指輪はハリー・ウィンストン(150万円)、新婚旅行150万円として改めて費用を計算しなおすと以下のようになります。

結婚にかかる費用の合計(豪華な結婚式の場合)

  • 結婚式にかかる費用(挙式・披露宴など):500万円
  • 婚約関連の費用(婚約指輪、結納金など):270万円
  • 新婚旅行の費用:150万円
  • (ご祝儀の収入:230万円)
  • 豪華な結婚費用(上記合計):690万円

 

4.子育て・教育費用

b740c7392167b756df621dd5bf048323_s

文部科学省が行った子供の学習費調査によれば、幼稚園から高校までの学習費用(学校教育費+給食費+郊外活動費の合計)は公立と私立でそれぞれ以下のようになっています。

幼稚園~高校の教育費用(公立・私立、平成26年度)

tokyo_rich_life_002
出所:文部科学省の子どもの学習費調査
 

また、日本政策金融公庫の教育費に関する調査によると、大学の入学から卒業までにかかる費用は以下の通りです。

大学卒業までにかかる費用(平成28年度)

tokyo_rich_life_003
出所:日本政策金融公庫の教育費に関する調査
 

早稲田と慶応の理系の年間の学費がそれぞれ150万円弱と160万円強、東大理系の学費が50万円強であることを考えると、上記の日本政策金融公庫の調査結果は感覚的には少し高いような気もします。

とはいえ、小学校から大学まで全て公立に通った場合と全て私立に通った場合とでは、教育費用が1,300万円も差が出ることが分かりました。

幼稚園~大学卒業までかかる費用

  • 全て公立に通った場合の教育費用:856万円/人
  • 全て私立に通った場合の教育費用:2,190万円/人
  • 公立と私立の教育費用の差:1,334万円

 

今回のモデルケースでは2人の子供を育てているので、全て私立に通った場合を想定して合計4,380万円の教育費用がかかることになります。

 

5.自動車関連費用

f5fbaf224bcd0835ba3f4be1dd691cbc_s

個人的には都内では自動車を持つ必要性ってほとんどないと思っているんですが(カーシェアで十分!)、今回の豊かな生活のモデルケースでは(1)子供が生まれた年に自動車を購入し、(2)その後は12年おきに車を買い替えて、(3)人生で合計3回自動車を購入する、という前提で人生でかかる自動車関連の費用を試算しました。

自動車は購入したことがないのでどれぐらい費用が掛かるのかイメージできなかったので、こちらのサイトを参考にして購入時にかかる費用と年間の維持費を以下のように想定しました。

自動車関連の費用

  • 自動車の購入時にかかる費用:1回目500万円、2回目と3回目は1千万円
  • 年間の維持費(32~65歳までの36年間):70万円×36年=2,520万円
  • 人生でかかる自動車関連費用の合計:約5千万円

 

6.毎年の海外旅行

57fd263242df12eaa2af32be861ff9f2_s

やっぱり「豊かな暮らし」と言うからには、毎年海外旅行に行きたいですよね。

70歳まで毎年ハワイに行くことを想定して、1回の旅行費用は1人当たりだいたい20万円として計算すると、一生のうちに海外旅行にかける費用がざっくり3,000万円ぐらいになります(意外と高い!)。

 

東京都で豊かな生活を送るためにかかる費用の合計は?

(1)生活費用、(2)住宅費用、(3)結婚費用、(4)子供の教育費用、(5)自動車関連費用、(6)海外旅行費用という人生の主なライフイベントにおいて、「豊かな生活のために必要な金額」をシミュレーションしてみました。

シミュレーションの結果、東京都内で豊かな生活を送るためには人生で以下の金額が必要なことが分かりました。参考までに、平均的な生活を送る場合に必要な費用についてもまとめています。

人生でかかる費用:平均的な生活vs東京都で豊かな生活

tokyo_rich_life_004
 

独立行政法人労働政策研究・研修機構が毎年行っている調査によると、退職金まで含めた男性の生涯賃金は大学・大学院卒で3億2千万円です。

日本で平均的な生活を送ろうと思った場合にかかる費用は生涯で2億6千万円なので、大卒以上の学歴であれば十分に稼ぐことができそうです。

高専・短大卒の男性の生涯賃金は2億5,500万円なので、この場合は節約をして費用を削減したり共働きをして稼ぐ金額を増やさないと少し心許ない水準です。

一方で、東京都内で豊かな生活を送ろうと思ったら人生で5億5千万円ものお金が必要になります。これは大卒の平均的な生涯賃金を大きく上回る金額です。

 

東京都で豊かな人生を送るためには何歳でいくらの年収が必要?

続いて、生涯で5億5千万円を稼いで東京都で豊かな生活を送るためには、各年代でどれぐらい年収を稼げばいいのかを試算してみます。
 

まず以下の図は、大学・大学院卒の男性の年齢階級別の平均年収です。

tokyo_rich_life_005
出所:厚生労働省「賃金構造基本統計調査」
 

上図のように平均的な年収カーブの人は、退職金も合わせると生涯で3億2千万円のお金を稼ぐことができ、平均的な人生を送るために必要な費用2億6千万円は十分に稼ぐことができます。

40歳で年収430万円に到達すればいいので、ハードルが高い水準ではないでしょう。
 

一方で、豊かな人生を送るために必要な費用が5億5千万円と試算されました。これに対して少し余裕をもって生涯で6億5千万円を稼ごうと思った場合、各年代でどれぐらいの年収を稼ぐ必要があるのでしょうか?

上図の年収カーブをもとにして、生涯賃金6億5千万円を稼ぐために必要な年収を年齢別に試算すると、以下の図のようになりました。

tokyo_rich_life_006

上図のような年収カーブを描くことができれば、生涯賃金で6億5千万円を稼ぐことができます。

生涯賃金6億5円万円というと途方もない金額のようにも感じますが、こうして年代別に必要な年収を試算してみると意外にも全然無理というレベルではありません(もちろん、誰にでも稼げるという簡単なレベルでもありませんが)。

40歳で年収1千万円に到達するぐらいのスピードで年収が上がっていけばいいので、例えばメガバンク、総合商社、トヨタやソニーなどの大手メーカーに総合職として勤めていれば十分に達成可能なレベルです。

とはいえ、大企業であっても上の階級に行けば行くほど役職のポストは減っていき、昇進が難しくなっていきます。年収1千万円までは到達できても、その後も順調に昇進して年収を上げられるかどうかが生涯賃金6億5千万円を稼ぐための大きな壁となりそうです。

出世競争のレースから脱落してしまうと大企業であっても生涯賃金6億5千万円を達成するのはほぼ不可能になってしまうので、そのリスクをヘッジするために若いうちから副業をして本業の給料以外の収入を作っておくのがやはりよさそうですね。

例えば35歳から継続して月20万円の副業収入を稼ぐことができれば、たとえサラリーマンとしての年収が1千万円から脱落してしまったとしても東京都内で豊かな生活は十分に送ることができそうです。

スポンサーリンク

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です